Samba de Gafieira とは、

ブラジルのダンスを楽しむ場所「ガフィエラ(Gafieira)」にて踊られるペアダンスの一つです。もちろんサンバの音楽で踊りますが、ショーロやボサノバ、そしてMPBなどの音楽でも踊ります。

面白いものは何でも取り込むと言われる、ブラジル的気質が影響してのことか、ガフィエラのダンスには、様々なダンス的要素が取り込まれています。

そして、ブラジル音楽や踊る場所としての「ガフィエラ」、これらの環境のもとで発達してきたのがダンスとしての「ガフィエラ」です。

 

サンバ・ヂ・ガフィエラの特徴

サンバ・ヂ・ガフィエラを踊る音楽

ブラジルのビッグバンド、サンバ、ショーロ、ボサノバ、MPBなど広範囲な音楽で踊ります。サンバ・ヂ・ガフィエラは、曲の早さに対する適応範囲も広く、スローテンポな曲から早い曲まで踊ることができます。

以前、サルサの音楽でサンバ・ヂ・ガフィエラのバリエーション使ってパフォーマンスを行う、フランス人兄弟(確かマッサーロ兄弟?)とブラジル人女性2名のグループがいました。

バリエーションだけを考えれば、ブラジル音楽以外でも踊ることはできますが、サルサの曲で踊ればサルサ、サンバの曲で踊ればサンバであると思います。

ペアダンスとしての基本的な動き

サンバ・ヂ・ガフィエラは、社交ダンスのスタンダードなどと同様にダブルホールドでLODに移動しながら踊ります。移動速度はゆっくりで、片手あるいは両手を離してフォロワーを回転させたりもします。

こういった動きはアメリカンスムース(ワルツ、タンゴ、フォックトロットなど)と同様です。バリエーションもアメリカンスムースと共通のものが多々あります。

ステップの特徴

サンバ・ヂ・ガフィエラには、サイーダと呼ばれるステップがあります。あるいはサイーダポジションという言い方もします。
サイーダとは、出口」を意味する言葉です。
サンバ・ヂ・ガフィエラの多くのバリエーションは、サイーダで一連のステップを終了し、次のステップに入っていきます。
形としては、リーダーが右足前進でフォロワーのアウトサイドに右足を踏み出した形になります(フォロワーは左足後退。リーダー、フォロワー共上体は足と逆捻り)。

ステップの始まりと終わりが明確であるというのはとても重要です。
例えば、ステップの途中で間違えたり、リーダーとフォロワーの関係が混乱したり、ということがあっても、サイーダの形をつくることにより、そこから再び踊り始めること出来ます。

ホールドの特徴

互いに平行になり、体半分左にずれてホールドします。お互いの右半身同士が向かい合うポジションとなります。
実際は、平行というよりも、リンディーホップやイーストコーストスイングのように、リーダー左手側・フォロワー右手側が少し開いたポジションで、よりカジュアルな感じ踊ることも出来ます。
リーダー左手側(フォロアー右手側)は小さく折りたたみ、リーダー右手側は肩甲骨より低く、リーダー・フォロワー共互いにてをの背中にまわすようにホールドすることもあります。

ダンスとしての特徴

重心の移動は少なめです。そのため、早い曲でも踊ることができます。
少ない移動量でも躍動感を感じ、踊ることの満足感が得られるような動作でステップが構成されています。

サンバ・ヂ・ガフィエラの歴史

サンバ・ヂ・ガフィエラは1940年代に成立したと言われます。
ここでは、音楽の歴史や、ダンスの踊り方、特に似たようなダンスとの比較から推定します。

1910~1930年頃、アメリカでは、スイングジャズの曲で踊るリンディホップやフォックストロットなどが誕生し、流行しました。

その後、アメリカのスイングジャズがブラジルに渡るとき、ダンスもブラジルに渡ったと思われます。
スイングジャズがブラジルに渡った理由は、ブラジル人ミュージシャンがアメリカの音楽に興味を持って演奏したと言われます。一方で、ブラジルがアメリカ人の観光地であったため、観光客向けにブラジル人ミュージシャンがジャズの演奏を行ったとも言われます。

ブラジルに渡ったフォックストロットは、リンディホップや、19世紀からブラジルで踊られていたマッシーシなどを吸収し、ブラジルの音楽的環境、ダンスホールの構造・広さ・雰囲気、混雑具合など環境のもとで発達し、サンバ・ヂ・ガフィエラが型造られたと考えられます。